ストーリー・・・⑦
泣ける度・・・⑧
ギャグ・・・⑦
絵・・・⑨
サービス度・・・⑧
しんのすけの住むカスカベの町に新しい町長、四膳守が就任した。
表向きは地球環境を守るためのエコを推進する町長であったが、裏では人類動物化計画を企む過激なエコロジー組織、スケッベ(SKBE=Save Keeping Beautiful Earth)のリーダーだったのである。
一方みさえとひろしはしんのすけの拾ってきた動物化ドリンクを飲み動物になってしまい、スケッベに拉致されてしまう。
しんのすけはかすかべ防衛隊や、ブランド品に身をつつんだ謎の美女ビクトリアとともに父ちゃん母ちゃんをお助けする。というストーリー。
今作のテーマは『母子愛』です。
簡単な印象・・・笑いあり、涙あり、アクションありの良作品。
泣ける度では『戦国』に、ギャグでは『ヤキニクロード』に一歩劣りますが、それでもクレしん映画の良いといわれる面を象徴したような優秀な作品です。
監督は以前からクレヨンしんちゃんの絵コンテを担当していたしぎのあきら監督です。
平凡な日常生活からいかに笑いあり、感動ありのファンタジーワールドへ移行するか、家族愛や友情を土台として、どういう方面へ特徴を伸ばしていくか、ということはクレヨンしんちゃんの性質上、常に付きまとう永遠のテーマになるかと思います。
そういった部分において、全人類が動物になってしまう大胆な設定にも関わらず、まったく違和感を感じさせなかったのがこの作品。
新町長のエコ推進→しんちゃんの通う幼稚園でのゴミ拾い→しんちゃんが拾ったドリンクを飲み両親が動物化、の流れは、自然かつ舞台背景を印象付けられるものだと思い、感心しました。
前にも書いていますが、今作の主なテーマは『母子愛』です。
そして、もうひとつのチェックポイントはこの作品の目玉である各登場人物の動物化です。登場人物が動物化したことで見られる斬新でかわいらしい構図はこの映画の見せ場のひとつといえるでしょう。
たとえば・・・しんのすけにてなづけられるにわとりひろしだったり、怪力で野原一家のピンチを救うシロクマひまちゃんだったり。しかも、動物かをかわいらしいものというだけで割り切らず、各動物の特徴や特技を描写する中に、原作ファンも思わずニヤッとしてしまうような巧い内面描写を潜ませているところに、監督の思い入れを感じます。
男勝りの女の子ネネちゃん、普段は弱虫なのに調子に乗せると実は怖いマサオ君、おとなしいが珍しい特技を持ち内面に強い意志を秘めているボーちゃん、そして一番深かったのがカザマ君。
原作の初期からの性格であった『リーダーシップが強いが世間体を気にすることが多くみんなについていくために実は人一倍の努力をしている男の子』ということを本当にわかっていなければ、あれだけ深い描写のペンギンカザマ君を作り出すことはできないでしょう。
原作ファンとしては高く評価したい要素です。
そして今作最大のテーマである『母子愛』。
『オトナ帝国』で父子愛に焦点が置かれていたのに対して、『オタケベ』では母子愛に焦点が置かれています。動物化ドリンクによって理性を失いつつあったみさえは大きな咆哮とともにしんのすけにひどいことを言ってしまいます。
スケッベに軟禁(比較的緩やかな監禁)されているときもわが子の心を傷つけてしまっただろうということを悔い続け、誤りたいと思い続けるのですが、動物化の進行によって完全なヒョウとなってしまい、過去の記憶もしんのすけのことも忘れ去ってしまいます。
そしてそうしたときに、スケッベのたくらみによってヒョウとなったみさえとしんのすけは対峙させられてしまい、しんのすけの襲いかかるのですが、ふとした拍子にしんのすけのおしりがヒョウとなったみさえにふれ、走馬灯のように浮かんだわがことの思い出とともにすべての記憶を取り戻します。
ここに「普段からの親と子供のふれあい、特にスキンシップは大切であり、お互いがどんなに離れていてもその愛を再確認できる一生の宝物である」という監督が一番伝えたかった主題があり、これは子供から大人までとてもわかりやすいように表現されています。
原作の表面的な真似だけにならなかった人物描写とともに評価したいのが、ゲストのキャスティングとお色気シーン。
スケッベの四膳守の声の出演を山寺さんでバシッと決め、ジェロさん出演、ブンベツ役のゲスト山本高広さんもさすがモノマネ芸人だけあって、表現力も申し分なかったと思います。
ただ、もし山本さんが映画の公開までオダユージさんのモノマネを続けられていたらなあ(オダユージさんの事務所から山本さんにもモノマネ禁止令が出たらしい)と思うので、そこが少し残念ではあります。
お色気ではビクトリアの入浴シーンが○。
前作『キンポコ』において、ヒロインであるマタが女性であった理由がよくわからなかったり、悪役の女性プリリンがM字開脚で車に乗っかったりと、誰にウケるのかよくわからないお色気が目立ったのですが、その反省を踏まえてか、今作ではそのよく分からない流れを引きずらなかったのはよかったと思います。
タイトルを見ればわかりますが、今作は何作続いてきた『嵐を呼ぶ』路線からの脱却を図っています。もしこれが何かの革新を意識しているのだとしたら、全体的によい方向に行っているのではないかと思います。
「笑いあり、感動ありの映画」やはりこれが多くの人が持っているクレしん映画のイメージだと思います。今後もそのよいイメージを守りつつ新しい何かを取り入れたような作品を楽しみにしたいと思います。
泣ける度・・・⑧
ギャグ・・・⑦
絵・・・⑨
サービス度・・・⑧
しんのすけの住むカスカベの町に新しい町長、四膳守が就任した。
表向きは地球環境を守るためのエコを推進する町長であったが、裏では人類動物化計画を企む過激なエコロジー組織、スケッベ(SKBE=Save Keeping Beautiful Earth)のリーダーだったのである。
一方みさえとひろしはしんのすけの拾ってきた動物化ドリンクを飲み動物になってしまい、スケッベに拉致されてしまう。
しんのすけはかすかべ防衛隊や、ブランド品に身をつつんだ謎の美女ビクトリアとともに父ちゃん母ちゃんをお助けする。というストーリー。
今作のテーマは『母子愛』です。
簡単な印象・・・笑いあり、涙あり、アクションありの良作品。
泣ける度では『戦国』に、ギャグでは『ヤキニクロード』に一歩劣りますが、それでもクレしん映画の良いといわれる面を象徴したような優秀な作品です。
監督は以前からクレヨンしんちゃんの絵コンテを担当していたしぎのあきら監督です。
平凡な日常生活からいかに笑いあり、感動ありのファンタジーワールドへ移行するか、家族愛や友情を土台として、どういう方面へ特徴を伸ばしていくか、ということはクレヨンしんちゃんの性質上、常に付きまとう永遠のテーマになるかと思います。
そういった部分において、全人類が動物になってしまう大胆な設定にも関わらず、まったく違和感を感じさせなかったのがこの作品。
新町長のエコ推進→しんちゃんの通う幼稚園でのゴミ拾い→しんちゃんが拾ったドリンクを飲み両親が動物化、の流れは、自然かつ舞台背景を印象付けられるものだと思い、感心しました。
前にも書いていますが、今作の主なテーマは『母子愛』です。
そして、もうひとつのチェックポイントはこの作品の目玉である各登場人物の動物化です。登場人物が動物化したことで見られる斬新でかわいらしい構図はこの映画の見せ場のひとつといえるでしょう。
たとえば・・・しんのすけにてなづけられるにわとりひろしだったり、怪力で野原一家のピンチを救うシロクマひまちゃんだったり。しかも、動物かをかわいらしいものというだけで割り切らず、各動物の特徴や特技を描写する中に、原作ファンも思わずニヤッとしてしまうような巧い内面描写を潜ませているところに、監督の思い入れを感じます。
男勝りの女の子ネネちゃん、普段は弱虫なのに調子に乗せると実は怖いマサオ君、おとなしいが珍しい特技を持ち内面に強い意志を秘めているボーちゃん、そして一番深かったのがカザマ君。
原作の初期からの性格であった『リーダーシップが強いが世間体を気にすることが多くみんなについていくために実は人一倍の努力をしている男の子』ということを本当にわかっていなければ、あれだけ深い描写のペンギンカザマ君を作り出すことはできないでしょう。
原作ファンとしては高く評価したい要素です。
そして今作最大のテーマである『母子愛』。
『オトナ帝国』で父子愛に焦点が置かれていたのに対して、『オタケベ』では母子愛に焦点が置かれています。動物化ドリンクによって理性を失いつつあったみさえは大きな咆哮とともにしんのすけにひどいことを言ってしまいます。
スケッベに軟禁(比較的緩やかな監禁)されているときもわが子の心を傷つけてしまっただろうということを悔い続け、誤りたいと思い続けるのですが、動物化の進行によって完全なヒョウとなってしまい、過去の記憶もしんのすけのことも忘れ去ってしまいます。
そしてそうしたときに、スケッベのたくらみによってヒョウとなったみさえとしんのすけは対峙させられてしまい、しんのすけの襲いかかるのですが、ふとした拍子にしんのすけのおしりがヒョウとなったみさえにふれ、走馬灯のように浮かんだわがことの思い出とともにすべての記憶を取り戻します。
ここに「普段からの親と子供のふれあい、特にスキンシップは大切であり、お互いがどんなに離れていてもその愛を再確認できる一生の宝物である」という監督が一番伝えたかった主題があり、これは子供から大人までとてもわかりやすいように表現されています。
原作の表面的な真似だけにならなかった人物描写とともに評価したいのが、ゲストのキャスティングとお色気シーン。
スケッベの四膳守の声の出演を山寺さんでバシッと決め、ジェロさん出演、ブンベツ役のゲスト山本高広さんもさすがモノマネ芸人だけあって、表現力も申し分なかったと思います。
ただ、もし山本さんが映画の公開までオダユージさんのモノマネを続けられていたらなあ(オダユージさんの事務所から山本さんにもモノマネ禁止令が出たらしい)と思うので、そこが少し残念ではあります。
お色気ではビクトリアの入浴シーンが○。
前作『キンポコ』において、ヒロインであるマタが女性であった理由がよくわからなかったり、悪役の女性プリリンがM字開脚で車に乗っかったりと、誰にウケるのかよくわからないお色気が目立ったのですが、その反省を踏まえてか、今作ではそのよく分からない流れを引きずらなかったのはよかったと思います。
タイトルを見ればわかりますが、今作は何作続いてきた『嵐を呼ぶ』路線からの脱却を図っています。もしこれが何かの革新を意識しているのだとしたら、全体的によい方向に行っているのではないかと思います。
「笑いあり、感動ありの映画」やはりこれが多くの人が持っているクレしん映画のイメージだと思います。今後もそのよいイメージを守りつつ新しい何かを取り入れたような作品を楽しみにしたいと思います。




